平塚こばやし歯科
2025.10.07

歯周病の初期症状とは?見逃しやすいサインと進行の兆候をチェック

目次

歯周病の症状の特徴と
サイレントキラーと呼ばれる理由

歯周病の症状の特徴とサイレントキラーと呼ばれる理由

初期症状が現れにくい
歯周病のメカニズム

歯周病は、細菌による感染で引き起こされます。初期にはほとんど自覚症状が現れないのが特徴です。これは、炎症が歯肉の内部で静かに進行するためで、痛みなどの明確な不快感がないまま悪化するケースが多いのです。

痛みがないまま進行する恐ろしさ

歯周病は「サイレントキラー」とも呼ばれ、気づかないうちに歯を支える骨が破壊されていきます。症状に気づいた時にはすでに歯がぐらついている、抜けそうになっているということも珍しくありません。

歯周病と歯肉炎の違いと関係性

歯肉炎は歯茎の炎症のみの状態を指し、歯周病の前段階と言えます。一方、歯周病は、歯肉から出血したりする初期段階から、膿が出たり歯が抜けたりする重度の状態に進んだりしていきます。これらは進行段階の違いであり、段階別の適切な対応・治療や診断が重要です。

歯周病の進行ステージ別
症状一覧

歯周病の進行ステージ別症状一覧

健康な歯肉の状態(正常時の特徴)

健康な歯肉は、淡いピンク色で引き締まっており、歯との境目も滑らかです。出血や腫れ、違和感は一切ありません。

ステージ1:歯肉炎の症状と見た目の変化

歯磨き時に出血する、歯茎が赤くなる、少し腫れるなどが主な症状です。まだ骨の破壊は起こっておらず、この段階で治療すれば元に戻せます。

ステージ2:軽度歯周炎の症状と歯周ポケットの変化

歯茎が下がり始め、歯周ポケット(歯と歯茎のすき間)が深くなります。出血や口臭が出やすくなり、歯や歯肉の境目にプラークや歯石が蓄積します。

ステージ3:中等度歯周炎の症状と機能的影響

歯を支える骨が破壊され、歯がわずかにぐらつくことも起きてきます。歯と歯のすき間が大きくなってきて食べ物が詰まりやすくなり、噛む力にも違和感を覚えることがあります。

重度歯周炎の深刻な症状

歯が大きく動揺し、膿が出る、強い口臭がするなど、日常生活に支障をきたす症状が現れます。歯の保存が難しい場合もあり、抜歯が必要になることもあります。

見逃しやすい歯周病の
初期症状チェックリスト

見逃しやすい歯周病の初期症状チェックリスト

歯肉の見た目に関する症状
(色・腫れ・形状の変化)

  • 歯肉が赤くなっている
  • ふくらみや腫れがある
  • 丸みを帯びてブヨブヨしている

歯磨き時に現れる症状
(出血・痛み・違和感)

  • 歯磨きやフロス使用時に血が出る
  • 柔らかい歯ブラシでも痛みを感じる
  • 違和感が続く場所がある

口腔内の感覚に関する症状
(ネバつき・口臭・味覚変化)

  • 朝起きた時に口がネバネバする
  • 慢性的な口臭が気になる
  • 食事の味が変わったように感じる

歯の状態に関する症状
(知覚過敏・動揺・
噛み合わせの違和感)

  • 冷たいものがしみる
  • 歯が少し動く感じがする
  • 噛み合わせが変わった気がする

危険信号となる進行した
歯周病の症状

危険信号となる進行した歯周病の症状

歯肉からの膿の排出と強い口臭

膿の排出は、歯周組織が深く破壊されているサインです。強烈な口臭を伴う場合もあり、早急な治療が必要です。

歯のぐらつきと噛む時の痛み

歯が動く、噛むと痛むという症状は、歯を支える骨が大きく失われている可能性を示しています。歯がゆれることにより、捻挫をするような状態で痛みがでることがあります。

歯肉の大幅な退縮と
歯が長く見える現象

歯肉が大きく下がると、歯の根元が露出して歯が長く見えるようになります。審美的な影響も大きく、歯根が露出すると知覚過敏も伴いやすいです。

歯並びの変化と歯間の隙間の拡大

歯が動いて歯並びが乱れたり、歯の隙間が広がってきたりする場合、歯を支える骨が減少している証拠です。骨が減少するとその上にのっかっている歯肉も下がり、隙間が大きくなります。

セルフチェックの方法と
判定基準

セルフチェックの方法と判定基準

鏡を使った歯肉の状態確認方法

明るい光の下で口を開け、歯肉の色・腫れ・出血の有無をチェックしましょう。歯ブラシや歯間ブラシを使って軽く触れ、出血する箇所がないかも確認します。

チェック結果の判定と受診の目安

出血が続く、歯が揺れる、口臭が強いといった兆候が複数当てはまる場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。

症状別の緊急度と対応方法

軽度(出血・腫れのみ) セルフケア強化+定期受診
中等度(口臭・動揺) 早期に歯科での検査・治療が必要
重度(膿・ぐらつき) すぐに専門医へ相談

歯周病の症状に
影響する要因とリスクファクター

歯周病の症状に影響する要因とリスクファクター

年齢・性別による
症状の現れ方の違い

加齢により歯肉が弱くなり、進行しやすくなります。また、女性はホルモンバランスの変化により、思春期や妊娠や更年期に症状が悪化しやすいです。

生活習慣が症状に与える影響
(喫煙・ストレス・食生活)

喫煙は歯周病の進行を加速させ、ストレスは免疫力を低下させます。不規則な食生活や過剰な糖分摂取も悪影響を及ぼします。

全身疾患との関連
(糖尿病・妊娠・骨粗鬆症など)

糖尿病は歯周病のリスクを高め、逆に歯周病が血糖コントロールを悪化させることもあります。また、妊娠中はホルモンの影響で歯肉の炎症を起こしやすくなります。

歯ぎしりや食いしばりが
症状を悪化させる理由

寝ている時のはぎしりは起きている時より、何倍も強い力で噛んでいると言われています。歯ぎしりの強い力が歯と歯肉に負担をかけ、炎症を悪化させ、骨を現象させる原因になります。マウスピースなどの対策も検討しましょう。

歯周病の症状が
全身に及ぼす影響

歯周病の症状が全身に及ぼす影響

心血管疾患・糖尿病との相互関係

歯周病菌が血流を通じて全身に影響を及ぼし、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めることが報告されています。糖尿病では相互的に悪化させたり、改善したりすることが報告されています。

妊娠への影響と
早産・低体重児出産のリスク

妊娠中の重度歯周病は、早産や低体重児出産のリスク因子とされています。

誤嚥性肺炎と高齢者への影響

高齢者では、顔や喉の筋肉の低下により、口腔内の細菌が気道に入ることで誤嚥性肺炎の原因になることがあります。

認知症や関節リウマチとの関連性

近年の研究では、歯周病が認知症の発症リスクに関与する可能性や、関節リウマチとの関連も示唆されています。

症状に気づいた時の
対処法と受診のタイミング

症状に気づいた時の対処法と受診のタイミング

軽度症状での自宅ケアとその限界

正しいブラッシング、デンタルフロスの使用、マウスウォッシュの併用などである程度の改善は期待できますが、限界もあります。定期的な歯科への受診がとても大切になります。

歯科医院での詳細検査の内容

歯周ポケット測定、レントゲン撮影、歯石の有無、歯肉の出血、歯の動揺の確認などを通じて、進行度を把握します。

症状の進行度別治療法の概要

スケーリング・ルートプレーニング、抗菌療法、場合によっては歯周外科手術や再生療法が必要になります。

定期検診の重要性と
受診間隔の目安

症状がなくても、3~6ヶ月に1回の定期検診で早期発見・予防が可能です。歯周病の再発防止にも効果的です。

まとめ
~歯周病の症状を見逃さず
早期発見・早期治療を~

まとめ:歯周病の症状を見逃さず早期発見・早期治療を

歯周病は、初期症状がわかりにくいため放置されがちですが、一度進行すると、元の健康な状態に戻ることが非常に難しくなります。日頃からのセルフチェックと定期的な歯科受診で、健康な口腔環境を維持しましょう。

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